第二新卒で大手企業に入社することは可能？未経験から転職成功を目指す方法を紹介

第二新卒とは

第二新卒に明確な定義はありませんが、一般的に「新卒で入社したものの短期間（3年未満）で退職や転職を考える求職者」を指します。厚生労働省が公表した新規学卒就職者の離職状況（令和3年3月卒業者）によると、高卒就職者の38.4%、大学卒就職者の34.9%が3年以内に離職しており、昨年対比で増加傾向にあることから、第二新卒として転職をする人は増えていると考えられます。

第二新卒と既卒・新卒の違いとして、「社会人経験」「正社員としての就職経験」の有無があります。
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第二新卒：新卒で入社したものの短期間（3年未満）で退職や転職を考える求職者
新卒：学校に在籍しており、卒業後初めて社会人として働く予定の求職者
既卒：学校を卒業後、一度も正社員経験がない求職者
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大手企業とは

大手企業には明確な定義はありませんが、大きく2つの指標で判断するころができます。大手企業の内定を目指している場合は、自分の中でどのような企業をイメージしているのかを整理しておきましょう。

中小企業と比較する

中小企業庁が公表している「中小企業・小規模企業者の定義」によって、各業種の中小企業の定義が定められています。
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製造業その他：資本金3億円以下、従業員300人以下
卸売業：資本金1億円以下、従業員100人以下
小売業：資本金5,000万円以下、従業員50人以下
サービス業：資本金5,000万円以下、従業員100人以下
出所：中小企業庁｜中小企業・小規模企業者の定義
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これらの定義よりも企業規模が大きい場合、大手企業と見なすことが可能と言えるでしょう。

上場しているかで判断する

企業が発行する株式を証券取引所で売買することができる企業を上場企業と呼びます。東京証券取引所は3つの市場（プライム・スタンダード・グロース）に分類されており、企業のガバナンス水準が高いほど上位の市場に上場することが可能です。一概に「上場している＝大手企業」とは言えませんが、企業規模を測るものさしとして考えましょう。

第二新卒・未経験でも大手企業を目指せる

結論、第二新卒・未経験からでも大手企業から内定をもらうことは可能であると言えます。実際に株式会社マイナビが運営する「マイナビ転職」には第二新卒を歓迎する上場企業の求人という特集が組まれており、2,065件の求人が掲載されています（2025年2月5日時点）。第二新卒・未経験から大手企業を目指すためには、第二新卒に求められている能力や資質を把握しておくことが必要です。ここからは、第二新卒を採用する企業がどのようなことを第二新卒に求めているかを解説します。

最低限のビジネスマナーを備えている

新卒と比較し、第二新卒はすでに一定の社会人経験があると考えられるため、最低限のビジネスマナーやビジネススキルを身に付けていると見なされます。企業からすると、新卒ではなく第二新卒を採用することで、研修を行う時間や手間を省くことができるため、ビジネスマナーの有無は採用基準のポイントとなります。

• 正しく敬語・用語を使えるか
• ビジネスメールを打てるか
• PCスキル（WordやExcel、PowerPoint）があるか

といった基礎的なスキルをあらためて確認し、不安がある場合は勉強しておくようにしましょう。

考え方が柔軟である

社会人で仕事をしていると企業ごとのカルチャーが浸透し、仕事に対する考え方や課題解決方法が固定化されてしまうことがあります。また、前職の働き方と転職先の働き方が大きく異なる場合、ギャップを感じミスマッチとなってしまう可能性があります。第二新卒の場合、考え方が企業に染まり切っていないと考えられるため、自社のカルチャーも柔軟に受け入れてくれると期待されています。

早期に戦力化してくれる

前提として、企業はより良いサービスを提供し自社の利益を上げることを目指しており、その手段として採用活動を行っています。未経験の人材はビジネスの即戦力ではないものの、やる気次第で早期に戦力化してくれるポテンシャルを備えていると考えられるため、熱意を持っている人を採用したいと考えています。

企業に選ばれるために意識したいポイント

企業が第二新卒に求めているポイントは

• 社会人としての基礎があること
• 入社後に活躍するイメージができること
• やる気があること

であると言えます。ここからは、選考を受けるにあたり意識しておきたいポイントを解説します。

なぜ大手企業に入りたいのかを深掘りする

そもそも大手企業からの内定を目指している理由を深掘りしましょう。ネームバリューや企業規模だけに注目してしまうと、「希望のキャリアを歩めるか」や「仕事にやりがいを感じられるか」などの優先度が下がってしまい、入社後のミスマッチに繋がる恐れがあります。あくまでも大手であることはその企業の一面に過ぎないため、多角的な視点で企業選びをしましょう。

企業研究を入念に行う

応募する企業のことを深く理解していないと、志望度が低いと思われてしまうことがあります。特に大手企業の場合は手広くサービスを展開していることも多いため、求人と志望する仕事がマッチしているかを確認しましょう。また、入社前に想定していた働き方と入社後の実際の働き方の間でギャップを生まないためにも、選考時から入社後のイメージを持っておくことが重要です。志望動機を考える際にも企業研究の内容が元になるため、情報収集を積極的に行い、不明点があれば面接時に逆質問として聞くようにしましょう。

志望動機を明確にする

「なぜその企業に入社したいのか」が明確になっていないと、片っ端から大手の選考を受けているのだろうという印象を与えてしまいます。逆に志望動機を明確にできていれば、面接時の受け答えに一貫性を持たせられるだけでなく、自信を持って面接に臨むことができます。大手企業だからという理由のほかに、自己分析と企業分析・業界研究の結果を照らし合わせた納得感のある志望動機を作りましょう。

入社後に叶えたいキャリアパスを持つ

企業は「活躍してくれそうか」はもちろん、「長く働いてくれそうか」も指標として採用を行っています。入社後にどのようなキャリアを歩みたいのかを伝えることで、そのキャリアデザインを叶えるために努力してくれるだろうと考えてもらえます。事前に叶えたいキャリアパスを伝えることで、そのキャリアを叶えられそうかを確認することができ、入社後のミスマッチを防ぐこともできます。

経歴・スキルの棚卸しをする

未経験分野への転職とはいえ、今までの経験・スキルを全く活かせないわけではありません。これまでの経験を振り返り、強みとしてアピールできる能力や仕事で身に着けたスキルを定期的に棚卸しするようにしましょう。Will-Can-Mustのフレームワークを用いると、できることとやりたいことを整理することができ、キャリアの軸を明確にすることができます。
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Will-Can-Mustとはキャリアデザインを考える際に活用されるフレームワーク。それぞれが重なる部分が仕事に対するやりがいとなり、重なる面積が大きいほど仕事への満足度が高くなるという考え方。
Will（やりたいこと）：仕事のやりがい、モチベーションに繋がること
Can（できること）：今持っているスキル
Must（やるべきこと）：業務上与えられている役割、行動

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目指している領域で経験を積むことも選択肢の1つ

ここまでは第二新卒・未経験から大手企業への入社を目指す方法を紹介しました。第二新卒で転職することは大手企業で働くための選択肢の1つですが、最初から大手の内定を目指すのではなく同じ業界の会社で経験を積むことも選択肢にあります。ここからは、志望企業の同業界に転職してから大手企業への転職を目指すメリットを解説します。

仕事内容を網羅的に知ることができる

大手企業は会社規模が大きいことから、業務プロセスのうち一部分にしか携われない場合があります。その点、中小企業の場合は担当者が一貫して業務を遂行していることも多く、サービスに対する理解度や業務の流れを実務で身に付けることができます。

即戦力として歓迎される

同業種で働いた経験があれば業界経験者として見なされ、転職市場での価値を高めることができます。第二新卒時には不安要素であった未経験であることも対策することができるため、転職成功確率も高めることができると考えられます。

ハイクラスのポジションに転職できる可能性がある

実務経験を積み、スキルや能力を身に付けることで、マネージャーのポジションに転職できる場合があります。上昇志向の高い人やマネジメント職へのキャリアアップを目指したい人は、一般社員として第二新卒で転職するよりも実務経験を積んだ方がキャリアが拓けることもあります。

第二新卒に特化した転職エージェントを使おう

「仕事と並行して転職活動を行うのが大変」
「自分に合った企業の見つけ方が分からない」
「初めての転職でうまく進められるか不安」
など一人で転職活動を進めることが難しい人も多いと思います。そんな人におすすめとなるのが転職エージェントです。転職エージェントを活用することで企業探しの手間と時間を削減することができるだけでなく、書類の添削や面接対策のサポートを受けることができます。特に、第二新卒特化の転職エージェントを活用することで、第二新卒を積極的に採用している企業を紹介してもらえます。

こちらの記事で第二新卒に特化した転職エージェントをまとめて紹介しているので、興味のある方はぜひご覧ください。

まとめ

いかがでしょうか？未経験からでも大手企業へ転職することは可能と言えますが、業務スキルの不足などから転職ハードルは高いと考えられます。まずは、企業が第二新卒に対して何を求めているかを理解し、自分に足りないスキルや能力を補うようにしましょう。また、やりたい仕事が決まっている場合は、第二新卒での転職にこだわらず、同業界で経験を積んでから大手企業を目指すのも選択肢の1つです。

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