就職・転職ノウハウ

フリーターから正社員になるには?転職活動を成功させるために抑えておきたいポイントを紹介

「そろそろ正社員として働きたい」
「正社員への転職方法が分からない」
など転職活動を考えているが思うように進まない人もいると思います。

この記事ではフリーターから正社員になるための方法や、転職活動で抑えておきたいポイントを解説します。

まずは、正社員になるメリットや懸念点について確認してみましょう。

フリーターから正社員になるメリット

フリーターから正社員になることによるメリット
フリーターから正社員になるメリットは大きく3つあります。

収入が安定する

正社員になることの最も大きいメリットは「収入面の安定」です。フリーターの場合、シフトの増減によって毎月の給与が変動してしまうことがありますが、正社員は勤務日や勤務時間が一定のため、安定した給与を毎月受け取ることができます。また、賞与(ボーナス)や福利厚生など、フリーターでは受けられなかった待遇を受けられることもメリットであると言えます。独立行政法人労働政策研究・研修機構の「ユースフル労働統計ー労働統計加工指標集ー」によると、フリーターと正社員の生涯収入には大きな差があり、厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況」によれば、平均月収においても格差があることが分かります。

図1:フリーターと正社員の生涯収入の差

出所|独立行政法人労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計ー労働統計加工指標集ー


図2:フリーターと正社員の平均月収の差

出所|厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況


社会的信用度が高まる

正社員になることで社会的信頼度が高まることもメリットです。フリーターと比べ正社員の方が収入や雇用が安定しているため社会からの信頼度が高く、ローン契約やクレジットカード作成の際に有利になります。

キャリアアップを目指せる

キャリアプランについてもフリーターと正社員では差が生まれてしまいます。正社員の方が仕事の裁量権が大きく、マネジメントの立場になるといったステップアップも期待できます。
「毎日同じ仕事の繰り返しで嫌になる」
「もっとやりがいのある仕事をしたい」
などの悩みを抱えている人は正社員になることを選択肢に入れるとキャリアビジョンが拓けるかもしれません。

フリーターから正社員になる懸念点

フリーターから正社員になることのメリットは大きいですが、正社員として働く際の懸念点もいくつかあります。あらかじめ懸念を払しょくできるように自分に当てはまるか確認しましょう。

自由な働き方が難しくなる

フリーターの場合、自分で働きたい時間を希望してシフトを組んでもらいますが、正社員になると決められた時間で仕事をする必要があります。また、業務時間内に仕事が終わらない場合、残業をして仕事を進めることもあるため、プライベート時間が減ってしまう可能性があることも理解しておきましょう。

仕事の責任が重くなる

フリーターと比べて正社員の方が仕事の成果や売上に対して責任が大きくなります。フリーターで働いていたときの感覚で仕事と向き合ってしまうと、周りの熱量にギャップを感じてしまうことや、責任感に耐え切れず仕事が嫌になってしまう可能性があります。実際にその会社で働くイメージができるかを考えながら転職活動を行い、ギャップが生まれないようにしましょう。

転職活動のハードルが高い

独立行政法人労働政策研究・研修機構の「大都市の若者の就業行動と意識の変容ー「第5回 若者のワークスタイル調査」からー」によると、フリーターとして働いている期間が長い人ほど正社員になることに苦戦しており、正社員になることがそもそも難しい可能性があることも懸念となります。正社員になることを考えている人はなるべく早く動き出すことをおすすめします。

図3:男女別 フリーター継続期間と正社員になれた割合

出所|独立行政法人労働政策研究・研修機構「大都市の若者の就業行動と意識の変容ー「第5回 若者のワークスタイル調査」からー

フリーターから正社員になるには

フリーターから正社員になるためには?
ここまではフリーターから正社員になることのメリットや懸念点を紹介しました。ここからは実際に正社員になるための方法を解説します。

正社員登用制度を活用する

正社員登用制度とは、フリーターとして働いている従業員を正社員雇用に切り替える制度のことです。企業によって基準は異なりますが、一定期間の勤務実績があり職場への貢献度が高い人を対象とすることが多く、面接や実技試験を経て正社員として採用されます。通常の転職活動と異なり、環境の変化が小さく、これまでの業務やスキルを活かすことができる点がメリットであると言えます。そもそも正社員登用制度を設けていない場合もあるため、労働条件や職務規定を確認してみましょう。

既卒として就職活動をする

厚生労働省は「卒業後3年以内・就労経験なし」の既卒者を新卒枠で採用するように呼びかけており、この期間内に正社員として働いたことがなければ新卒枠で選考を受けられる場合があります。後ほど詳しく解説しますが、中途採用枠に比べて新卒枠の方が選考ハードルが低いことも多いため、新卒枠の方が内定獲得しやすいと考えられます。「卒業後3年以内・就労経験なし」の条件に該当する人は新卒枠での就活を検討してみましょう。

中途採用枠で転職活動をする

現在の職場に正社員登用制度がなく、「卒業後3年以内・就労経験なし」に該当しない場合は、中途採用枠にて転職活動を行う必要があります。社会人経験のある人と同じ土俵で選考を行われることになるため、企業から求められるスキルや条件が高くなり、選考ハードルも上がる傾向にあります。この後紹介する転職活動のポイントを理解したうえで十分に対策をするようにしましょう。

転職活動を行う際のポイント

フリーターが転職活動を進める際のポイントを解説
ここまではフリーターから正社員になるための方法を紹介しました。ここからは実際に転職活動を進める際に意識したいポイントを5つ紹介します。

自己分析を行う

自己分析では、過去の経験を振り返り重視している価値観や自分の人柄を深掘りします。自己分析を行うことにより、自身の強みや大切にしている価値観を整理することができ、自己PR志望動機に活用することができます。フレームワークを利用して効率的に自己分析を進めましょう。

自己分析に利用できるフレームワークをこちらの記事で紹介しています。興味のある人は併せてご覧ください。
モチベーショングラフで自己分析はどうやる?分析方法から就活への活用まで徹底解説
マインドマップで自己分析はどうやる?作り方から就活への活用方法まで徹底解説
自分史で自己分析はどうやる?分析方法から就活への活用まで徹底解説
ジョハリの窓で自己分析はどうやる?分析方法から就活への活用まで徹底解説

転職の軸を作る

自己分析の結果をもとに転職の軸を作り、転職活動で譲れない条件を明確にすることもポイントです。条件を絞ることで効率的に転職活動を進めることができるだけでなく、どの会社に入社するか迷った際の選ぶ基準として活用することで入社後のミスマッチを事前に防ぐこともできます。

こちらの記事で転職軸の作り方について詳しく解説しているので、併せてご覧ください。
転職活動の軸って?考え方や決め方のコツから面接時の答え方まで解説!

未経験OKの求人に応募する

フリーターから正社員を目指すうえでの課題として、経験やスキルが足りないことがあります。未経験OKの求人では仕事に対する熱量やその人の将来性を評価して採用する傾向にあるため、前職の経験や特定の資格がなくても選考に進むことができます。募集要項を確認し興味のある仕事であれば、積極的に応募するようにしましょう。

資格を取得する

資格を取得してから転職活動を進めることもおすすめです。日商簿記検定ITパスポート試験TOEICTOEFLといった言語能力は、取得して損のない資格であると言えます。また、特定の資格を取得していないと働くことができない業界もあります。転職までの時間に余裕がある人や、資格が必要な業界に挑戦したい人は、資格を取得してから転職活動をすることを検討しましょう。

転職エージェントを活用する

転職エージェントとは、仕事を探している人(求職者)と採用したい企業をマッチングさせるサービスです。未経験OKや積極採用中の企業をピックアップして紹介してくれるだけでなく、書類添削や面接対策までサポートしてくれるため転職活動の強い味方となります。初めての転職活動で不安の多い人は、転職エージェントに相談して一緒に進めることをおすすめします。

フリーターから正社員を目指しやすい業界

フリーターから正社員を目指しやすい業界を紹介
ここまでは転職活動を進めるうえでのポイントを紹介してきました。ここからは、フリーターから転職をしやすい業界・職種をいくつか紹介します。

有効求人倍率を確認する

有効求人倍率とは、厚生労働省から発表される「公共職業安定所(ハローワーク)の求職・就職の状況をもとに算出される、求職者と求人の比率をまとめたもの」です。有効求人倍率が高いほど人手不足になっていると考えられ、選考基準を緩和してでも採用をしたいと考えている会社も多い傾向にあります。こうした企業では未経験者も採用対象としていることも多いため、フリーターでも応募しやすいと考えられます。
この記事では厚生労働省が発表している「有効求人・求職・求人倍率(令和4年6月)」をもとに有効求人倍率を記載して紹介しています。

介護業界

36介護サービスの職業:有効求人倍率【3.12】
介護業界は人手不足が深刻な業界の1つです。少子高齢化が進んでおり介護職の需要が高まっているだけでなく、仕事内容やシフト制であることから求職者からの応募が多くないことが有効求人倍率を高めている要因となっています。勤務地は、特別養護老人ホームや有料老人ホーム、グループホームなどで、選択肢が多いことも転職活動ではポジティブとなります。近年では「介護処遇改善手当」と呼ばれる公的な制度もスタートしており、待遇面の不安も払しょくされつつあることもおすすめポイントです。

建設業界

70建設躯体工事の職業 :有効求人倍率【6.77】
建設業界も人手不足が顕著になっています。特に、躯体(くたい)工事と呼ばれる建物の基礎を造る仕事での有効求人倍率が高くなっており、建設業に対するイメージや肉体労働を伴うことが人手不足を招いている要因であると考えられます。また、「働き方改革関連法」により時間外労働が少なくなっている一方、納期に間に合わせるために人手が欲しいという事業所も増えているため、有効求人倍率が高くなっていると言えます。建設業は自分の造った建物が後世に残り続けることがやりがいである言えるため、目に見える結果を残したいと考えている人におすすめの業界です。

飲食・小売業界

39飲食物調理の職業:有効求人倍率【2.36】
40接客・給仕の職業:有効求人倍率【2.51】
飲食店や小売販売店も有効求人倍率が高い傾向にあります。一般消費者が顧客となる業種(BtoC)では、土日祝が書き入れ時であるため、休日や終業時間が不定期になることが多くあります。一方で、これまで接客業でアルバイトをした経験のある人は、その経験を転職活動に活かすことができ、経験者として優遇される可能性もあります。コミュニケーション能力が強みの人や、マネジメントについて学びたい人は飲食・小売業過への転職を目指してみましょう。

製造業界

52金属材料製造等 :有効求人倍率【3.10】
工場に勤務し金属を加工する製造業も有効求人倍率が高くなっています。細かな部品を製造する工場から組み立てを行う工場まで、任される仕事は職場によって様々です。製造業の工場勤務では黙々と作業を進める環境であることも多く、人付き合いが苦手な人でも気を使いすぎず働くことができる点がメリットであると言えます。逆に、単純作業の繰り返しが苦手な人には合わない可能性もあるため、自己分析の結果をもとに判断するようにしましょう。

フリーターにおすすめの転職エージェント7選

フリーターにおすすめの転職エージェントを紹介
転職を成功させるためのポイントでも紹介したように、転職エージェントを活用することで効率的に転職活動を進めることができます。今回は、若年層やスキル・経験が浅い人向けの転職エージェントを7つ紹介します。自分に合いそうなサービスがあれば利用を検討してみましょう。

1.マイナビジョブ20’s
マイナビジョブ20'sは株式会社マイナビが運営している20代に特化した転職エージェントで、特に第二新卒・若年層の既卒の転職サポートを強みとしています。新卒の就職支援で培ったノウハウを活かし、キャリア相談から条件交渉までを一貫してサポートしてくれるのも嬉しいポイントです。求人数も豊富なため、未経験からでも活躍できる会社や、キャリアアップができる会社を見つけることができます。

2.UZUZ
UZUZは株式会社UZUZが運営している、20代の新卒、第二新卒、既卒、フリーターに特化した転職エージェントです。一人一人の経歴を大切にする「オーダーメイド型」の就業サポートを掲げており、転職活動に寄り添ってくれる安心感があります。ほかにも、ITエンジニアになるためのスクール(有料)も運営しており、必要に応じてスキルアップのカリキュラムを受講することもできます。

3.キャリアスタート
キャリアスタートはキャリアスタート株式会社が運営するエージェントサービスです。「すべての若者が輝く社会を作る」という理念を掲げ、若年層のキャリア支援を行っています。83%の利用者が年収を上げることに成功しており、キャリアアップを目指す第二新卒におすすめのサービスと言えます。

4.Re就活
Re就活は株式会社学情が運営している、第二新卒・20代専門の転職エージェントです。「進職」というキャリアの考え方を掲げ、新しい仕事探しの一歩をサポートしてくれます。大規模転職イベントであるRe就活転職博も運営しており、20代向け転職サイト5年連続1位※の実績もあります。
※東京商工リサーチ(2019年~2023年)による調査の結果

5.ハタラクティブ
ハタラクティブはレバレジーズグループが運営している、正社員経験が浅い人向けの就職・転職エージェントです。学歴や職歴を問わない会社を紹介してくれるため、正社員経験のない人でも安心して利用することができます。

6.DYM就職
DYM就職は株式会社DYMが運営している、フリーター・未経験向けの就職エージェントです。正社員経験のないフリーターやニートの人でも安心して就職できるよう、研修が充実している求人を多数保有しています。

7.マイナビアスリートキャリア
マイナビアスリートキャリアは株式会社マイナビが運営している、スポーツ経験者に特化した就職・転職エージェントです。第二新卒で転職する場合、職務スキルだけでなく、これまで頑張ってきた経験を強みとすることでポテンシャルをアピールすることができます。マイナビが運営していることも安心して利用できるポイントです。

マイナビアスリートキャリアに転職を相談してみる

マイナビアスリートキャリアが選ばれる理由や口コミを解説


まとめ

いかがでしょうか?フリーターから正社員になることは可能と言えるだけでなく、会社によっては魅力的な人材であることが分かりました。入社後にミスマッチが発生しないためにも、まずは自己分析を行い転職活動の軸を作るようにしましょう。また、スキル・経験が浅いことが不利にならないためにも、未経験OKの求人を中心に応募することをおすすめします。1人で転職活動を進めることが難しい場合は、無料で利用可能な転職エージェントを活用し、プロに相談しながら転職活動を進めるようにしましょう。

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