アスリートのセカンドキャリアは難しい？失敗しやすくなる傾向と成功のコツを解説

アスリートがセカンドキャリアで失敗する理由

なぜアスリートのセカンドキャリアは失敗しやすいと言われるのでしょうか？まずは、アスリートがセカンドキャリアで失敗してしまう理由を3つ紹介します。

生活水準を無理に維持しようとしてしまう

プロスポーツ選手として多額の収入を得ていたアスリートに多くあるのが、現役時の生活水準を引退後も維持しようとし、支出と収入のバランスが崩れてしまう状態です。急激に生活を変化させることはストレスに繋がる可能性もありますが、無理に生活水準を維持しようとする場合は仕事での負荷も大きくなることが考えられるため、可能な範囲で生活を見直するようにしましょう。

知識不足でビジネス・投資を始めてしまう

「アスリート時代の収入と同程度の収入を担保するには社長しかない」という安易な考えでビジネスを始めたり、とりあえず投資をして楽してお金を増やそうとする考え方は危険だと言えます。特に、ビジネスを始める際には、

• 市場動向
• ユーザーニーズ
• 事業計画
• 資金調達
• ビジネススキル

などの事前準備が重要となるため、起業することが最善の選択なのかを考慮して慎重に判断するようにしましょう。

キャリアの選択肢が狭い

これまでスポーツ一筋で生きてきたアスリートは、スポーツに関わる仕事以外の業界、職種について考える機会が少なく、セカンドキャリアの選択肢の幅が狭い場合があります。日本野球機構（NPB）が2023年に行った「セカンドキャリアに関する調査」によると、20.1%の選手が会社経営者をやってみたいと回答、93.1%が野球関連の仕事をやってみたいと回答しています。もちろん、これまでの経験やスキルを活かせる仕事に就くことも選択肢の1つですが、企業のネームバリューや知っている業界のみで絞り込んでしまうと、本当にやりたい仕事に出会えず、理想のキャリアステップを歩めない可能性があります。セカンドキャリアを考える際には、視野を広げたうえでやりたいことを見つけるようにしましょう。

セカンドキャリアを考える際のポイント

ここまではアスリートがセカンドキャリアで失敗してしまう要因を紹介しました。では、アスリートがセカンドキャリアを考える際にはどのような点に注意する必要があるのでしょうか。ここからは、セカンドキャリアを考える際のポイントを3つ紹介します。

自己分析を行う

まずは、自身の価値観や強み・弱みを明確にするために自己分析を行いましょう。自己分析を行うことで、これまでの経験で培ってきた価値観や考え方を整理することができ、セカンドキャリアを考える際の指標を作ることができます。自己分析の結果から、セカンドキャリアを歩むうえで譲れない条件や、どのようなことにやりがいを感じられそうかを整理し、どのような仕事であれば達成できそうかを考えてみましょう。

キャリアの軸を作る

自己分析を行い、今後のキャリアを通じて成し遂げたいビジョンや大切にしたい価値観を明確にしたあとは、セカンドキャリアを選ぶ際の判断指標となる軸を作りましょう。キャリアの軸を作ることにより、効率的に企業選びを進められたり、面接時の受け答えにも活用することができます。起業を考えている場合にも、その会社のミッション・ビジョンを明確にすることが必要になるため、セカンドキャリア全てに共通して軸を持つことが重要と言えます。

情報収集を怠らない

前述の通り、キャリアの選択肢が狭いままセカンドキャリアを考えてしまうと、希望のキャリアプランを実現できない可能性があります。キャリアの視野を広げるためにも、

• 業界分析を行い興味があるか判断する
• 異なる業種職種の人の話を聴く

など、積極的に情報収集を行うようにしましょう。また、すでにセカンドキャリアを歩んでいる先輩や、異なるスポーツに取り組んでいたアスリートに話を聴くことで、実際のセカンドキャリアをイメージすることができます。アスリート時代の人脈を活かして主体的に情報収集をしてみましょう。

セカンドキャリアで成功するためのコツ

セカンドキャリアを考える際には、これまでの経験を振り返り、キャリアの選択肢を増やすことが重要であると考えられます。ここからは、セカンドキャリアを成功させるためのコツを2つ紹介します。前述のポイントを押さえたうえでこちらの2点を意識してみましょう。

現役中から引退後のことを考える

引退後からセカンドキャリアを考える場合、経済的不安や環境の変化から焦りを感じてしまい、キャリアを妥協してしまう可能性があります。もちろん、ほとんどのアスリートが現役中は競技に集中したいと考えていると思うので、無理のない範囲で引退後を見据えた活動をするとセカンドキャリアの基礎を築くことができます。また、スポーツと仕事を完全に分けるのではなく、どちらも両立させる働き方である「デュアルキャリア」を選択肢に入れることもおすすめです。デュアルキャリアで働くことにより、現役中からビジネスパーソンとしてのキャリア形成ができるだけでなく、効率性を求めることで練習の質を改善する効果も期待できます。

デュアルキャリアについてこちらの記事で詳しく紹介しているので、興味がある人はぜひご覧ください。

信頼できる相談相手を見つける

セカンドキャリアを考える際には、一人で抱え込まず相談しながら進めるようにしましょう。一人で進めてしまうと無意識のうちに選択肢が狭まってしまったり、不安に苛まれる可能性があります。身近に相談できる人がいれば話を聴いてもらい、キャリアについて相談しにくい場合は、アスリートに特化したキャリアアドバイザーに相談してみましょう。

マイナビアスリートキャリアはアスリートのセカンドキャリアを支援しています。まずはお気軽にご相談ください。

まとめ

いかがでしょうか？アスリートのセカンドキャリアは必ずしも失敗してしまうわけではなく、きちんと事前準備を行うことで成功に導くことができます。まずは、自己分析によってこれまでの経験を振り返り、大切にしている価値観やセカンドキャリアの軸を明確にしましょう。また、セカンドキャリアを考える際には視野を広げることも重要になります。先輩や同じ境遇にいるアスリートに相談し、他の人がどのような考えを持っているか、自分に活かせるノウハウはないかを探ってみましょう。相談することが難しい場合は、アスリートに特化したキャリアアドバイザーに相談することもおすすめです。

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