すごいぞ、アスリート

「人生が豊かになった」1度は離れたサッカーとデュアルキャリアの生活

柳田大輝(サッカー)

スポーツ経験は、スポーツだけに還元されるものではなく、社会で生き抜くチカラに変換されていきます。
過去にスポーツをしていた、または現在もあるスポーツで活躍している人は、どのようにキャリアを選択して今、輝いているのか。
アスリート自身の経験談から「次の一歩」のヒントを得ていきます。

今回はトゥクヌー草加でサッカー選手をしながら、営業マンのデュアルキャリアとして活躍する柳田さんにインタビュー!
トゥクヌー草加について▼
https://thukugnu-soka.studio.site/

▼今回インタビューさせていただいた方はこの方!
柳田大輝   
・父親の影響からサッカーを始める
・浦和レッズユース →日本大学サッカー部 →FC BICHO
・現在は営業職とサッカーのデュアルキャリアをしながら活動



サッカーに出会ってから変わった自分

―サッカーを始めたきっかけはご家族だったとか?
はい、父がサッカーをしていたので幼少期から始めていました。双子の兄弟がいて、二人ともサッカーを始めて競い合っていましたね。
 
―ご兄弟おふたりともサッカーをされていたのですね!
今もやっています!実は今も同じチームで頑張っています。
 
 ―兄弟で一緒にプレーできるなんて素敵です。
仲良く楽しくやれていますし、父は今でも試合を見に来てくれたりしますね。それも嬉しい部分です。
弟もずっとサッカーをやっていますが中高は生活リズムもバラバラで、全然話さない時間もありました(笑)。その反動か、社会人になってからより一層、仲良くなりましたね!
 
―ご兄弟でも切磋琢磨されたサッカーで、1番自分が得たものは何でしょうか?
「コミュニケーション能力」ですね。チームスポーツのサッカーだからこそ、得た部分だと思います。
僕自身もともとは人見知りで、小学4年生まで明るいキャラではありませんでした。キャプテンに指名されて、変わったように思います。周りの協力も得ながら変わっていく事ができましたね。
 
―その時間が自分の人格形成のタイミングになったのでしょうか。
そうですね、その時に経験したことが今の自分に繋がっていると思います。当時は内向的な部分もありましたが、今は明るく笑顔と挨拶も大事に行動できていますし、仕事にも生きています!
 
 

色濃くなった「1番になりたい」

―今のお仕事はどんなことをされているのですか?
今は営業職をしています。一般的には馴染みの少ない商材を販売しているので、常に勉強が必要で、勉強も毎日行いながら頑張っています。
 
―毎日!すごいですね。インプットも大事ですよね。
そうですね。もちろん研修もありますがそれだけでは足りないので、自主的に勉強することでインプットしています。頑張っていけば若手のうちから認めてくれる会社なので、努力を怠らず頑張っていきたいなと思っています。
 
―1番になりたい!という上昇志向は元々お持ちでしたか?
元々ある方だと思います。ただ、社会人になるにつれ、その気持ちは希薄になってくるかなと思っていましたが、やはり営業をする中で順位がついてくるものを目の当たりにすると、「1番になって活躍したい」と思いますね!自分って負けず嫌いなんだ、と改めて感じているところです。
一緒に働く仲間も僕のように体育会出身が多いので、共通した話をしながらスポーツ経験を糧に一緒に頑張っています。
 

社会人だからこそ、さらに魅力が増すサッカー

―柳田さんも所属している“社会人サッカー”の魅力はどこでしょうか?
学生の時は当たり前にサッカーがそばにあって、サッカーをすることが当たり前の環境でした。今は、チームメイトがいるありがたさや、サッカーをやれること自体のありがたさをすごく実感します。そもそも、みんな仕事をしている中で人が集まるということにも感動しますね。
社会人で忙しい中それぞれが時間を割いて、「人生を豊かにするため」に集まっているんです。スポーツ以外だとあまりないことですよね。
 
―トゥクヌー草加には、どんな方が所属されていますか?
チームでMTGしているとよくわかりますが、熱い想いを持っているメンバーが多いです。チームで勝とう!という想いをプレイに活かして頑張っています。
 
―どんな部分が熱いと感じるのでしょうか?
チームの魅力にもつながる話ですが、1度サッカーを離れた人たちが「もう1度サッカーをしよう」と思って始めているので熱量がある人が多いです。そして目標に向かって、自分を律しながらしっかり走っていける人たちばかりですね。
 
―熱量を感じますね!チームで目指しているものはありますか?
2023年から社会人サッカーに参入したチームなので、まずは先々4年で埼玉県リーグ一部に参入することを目指しています。また、2040年までにJリーグに参入したいと思って頑張っています。
そして社会人サッカーに集中できる環境づくりをしていきたいとも考えているので、その部分も充実していきたいと思っています。スポンサー様なども増やしていけるように、僕たちのチームから発信して、社会人サッカーを盛り上げていきたいですね。
 
―その目標を叶えるためにしていることはありますか?
仕事をしている分、サッカーに割く時間はどうしても少なってきます。ただ、その状況をただ受け入れるだけではなく、5分でも自主練をするなど、体力面は劣らないように自分たちが責任をもって行動しています。また、地域創生に関わりたい、地域の方々にも応援していただきたい、という想いを持っているので地域のイベント等にも積極的に参加して、チームの認知活動もしているところです!
 
―柳田さんご自身の目標はあるのでしょうか?
まずは学生の頃のプレイスタイルに戻して、それを維持してチームの目標を達成するために貢献していきたいと思って行動しています。学生の頃とは時間もそうですが身体の使い方が変わったり、“サッカーも変わってくる”ので、上手に順応していかないといけないと思っています。
 
―サッカーが変わるとは・・?
学生時代は体力勝負というか、全体的に力を込めてプレーしていますが、社会人サッカーの試合は緩急をもってプレーしている印象を持っています。体力にプラスして、自身の技の強みを活かしたプレーをすることに最大限注力していく、という部分で学生と社会人の“サッカーが変わった”と思っています。最初は難しくて苦戦しましたね。
 
―苦戦しても続けている理由はどこにありますか?
一度やめたサッカーだからこそ、サッカーができることに感謝しているんです。自分の人生にとってサッカーの大事さ、仲間の大切さを感じているので、今サッカーができるという事実だけで繰る宇しいことも乗り越えていけますね。目標があるということが人生を豊かにすると思うので、その目標に対して努力できる自分に価値も見いだせているなと思います。


 

目標があるからこそ自分を律せれる

―仕事ではどのような目標の立て方をされていますか?
会社や課で大きい目標はもちろんあります。ただその大きな目標だけではなく、日ごとに自分の目標を立てて行動しています。正直、毎日達成できるわけではありませんが、達成できなかった理由を明瞭化して次につなげ、最終的に大きな目標を達成できるようにしています。
 
―頑張り続けることができるモチベーションはどんなことですか?
仕事のモチベーションはやはり結果です。結果が楽しさにも繋がっています。今働いている会社では、1カ月ごとに順位が発表されるので、順位を1つでもあげるために行動しています。また、自分の行動次第で得られる結果を目標の1つにしているので、結果を出すために自分を律して努力し、自分が満足できる結果を出すように日々進んでいます。
 
―その自分を律する、というのはサッカーで得られた力でしょうか?
そうですね。サッカーでは「何か月以内にスタメンとろう!」など自然に考えができていました。そのためには何が必要か考え、行動するという考えを当たり前にできてることが、スポーツしている利点という風にも思いますね!
 
―これから柳田さんはどんな人になっていきたいですか?
しっかり自立して、明瞭な目標を立て達成できる人材になっていきたいです。また自主的に動いて行けるようになっていきたいです。目標にしている先輩がいるので、その先輩を見習いながら自分ができることを着実にやっていきたいと思います。
 

サッカーと仕事の両立は本当に大変!

―今デュアルキャリアをされていて大変な部分はありますか?
平日はなかなかスポーツに割ける時間がありません。そこのモチベーション維持は大変な部分だと思います。ただ、社会人になると会社の人だけとコミュニケーションを取りがちになりますが、スポーツを通して他の方とも話すことで、新しい知識や知見を得ることができます。そこがやっていてよかったと思う部分ですね!これからも続けていきたいな、と思っています。
 
―大変な中で両立するために大事にしていることはありますか?
毎日チームの事やサッカーのことを考えて行動するようにしています。仕事が忙しくても、サッカーの事を考えて、モチベーションを維持しながら行動することを大事にしているかもしれません。
 
―ご自身が経験してみてデュアルキャリアの働き方はどのような方に向いていると思いますか?
主体的に動ける人、またオンとオフが切り替えられる人だと思います。
 
―“主体的に動ける”とは例えばどんな部分でしょう?
スポーツと仕事、両方頑張らなきゃいけないので、双方に明瞭な目標を立て、自分で行動しなければいけません。自分で必要なことを考えて動ける方が向いているのではないかと思います。
自主性も大事かもしれませんね!
 
―オンとオフも自主性に近しい部分でしょうか?
そうですね。社会人だからこそ縛りもなく、裁量が自分自身にあります。さぼっても、サッカーをやらなくてもいい時間がある中で、いかに自分が切り替えて努力できるかが大事であり難しい部分だと思います。ただそれができた時、『デュアルキャリアをできている』と言えるのかなと思っています。


 

スポーツ経験から得た柳田さんの新しい考え方

―柳田さんがスポーツ経験から得たチカラはどんなことでしょうか?
「自主的に考えて行動するチカラ」ですね。また負けず嫌い、コミュニケーション力も得たものだと思います。
 
―そのチカラはどんな時に形成されたものでしょうか?
自主的に考えるに関して、試合に出られているときはそこまで考えられていなかったかもしれません。
高校のユースチームに入った時に、自分よりレベルが高い選手が集まり、試合に出られない日々が続きました。いわゆる挫折です。その挫折を経て、自分に何が足りないかを自身と向き合って考え、目標を立てて練習するようになりました。その挫折の期間で形成されたものかと思います。
 
―今の仕事がスポ―ツに活かされている部分はありますか?
仕事では責任感や覚悟、周りを見るチカラが身につきました。それがスポーツにも活きていると思います。中でも、今は副キャプテンとして、色々な状況を見て判断しなければいけないので「周りを見るチカラ」がしっかり活きているのではないかと思います。
「柳田がいるだけで安心だ」と思ってもらえるようになりたいので、そのために知識や経験をたくさん積んで理想の自分に近づいていきたいです。
 

柳田さんのスポーツの価値、そしてみなさんへ

―スポーツに向き合った柳田さんにとってのスポーツの価値とは?
ひとつの目標を同じベクトルで達成できるところですね。1つの事に対して同じ熱量で、同じ目標を追って感情を共有できるのは、スポーツならではの価値だと思っています。
 
―この記事を読んでくださっている方に一言お願いします!
僕はデュアルキャリアをやっていて、自分自身の人生が豊かになっていると感じています。これまで一生懸命スポーツをやってきた人が社会人になって辞めてしまうのは、すごくもったいないと思うので、諦めがつくまでぜひ挑戦してほしいなと思います。
 
また、サッカーをやりたい、サッカーを集中してやりたい、もう1度熱いサッカーをやりたい!と思う方がいらっしゃればトゥクヌー草加へご連絡いただければ嬉しいです!
お問い合わせはこちらから▼
https://thukugnu-soka.studio.site/
https://www.instagram.com/thukugnu.soka_official/


 

編集後記

今回はトゥクヌー草加の副キャプテン、またデュアルキャリアとして活動する柳田さんにインタビューさせて頂きました。デュアルキャリア自体が自分の人生を豊かにするもの、と話されていたことが印象的でした。トゥクヌー草加は熱い想いを持っているチームです。これから更に社会人サッカーの環境を整え、牽引してくれるチームなのだろうと感じる時間でした。これからのご活躍を応援しております。
インタビューさせて頂き、ありがとうございました!

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