スポーツアナリストとは？仕事内容・必要スキル・向いている人の特徴

スポーツアナリストとは

スポーツアナリストとは、競技をデータで支える仕事です。
練習や試合を通じて選手個人・チーム全体、時には会場や天候など、様々なデータを収集し、解析、分析をしていきます。

例えば、アスリート個人のシュート数・運動量、相手チームの特徴など、個人・チームのパフォーマンスを上げるため、または勝利や目的達成のためにデータ分析の側面でサポートをする仕事といえるでしょう。

また、スポーツアナリストは各競技において専門的に携わることが多く、それぞれ「サッカーアナリスト」「野球アナリスト」などと呼ばれる場合もあります。

スポーツアナリストの仕事内容

スポーツアナリストは、目的に合わせて必要な情報を取得し、その情報から必要なデータや数値を抽出し提供をしていきます。

例えば、「対戦相手に勝つ」ことを目的とするのであれば、対戦相手の試合データを分析した上で、こちら側の選手のデータと比較し、勝利に導くためのヒントとなる情報を集め、整理していきます。
他にも、選手個人が伸び悩んでいる際は、選手の体調やパフォーマンスを数値化することで、改善の糸口を探すサポートを行います。
また、スポーツアナリストが提出するデータは、時に判断材料としても扱われ、試合中に指示を出す監督・コーチが指示を判断する際の補助的な役割として活躍もしています。

スポーツアナリストに必要なスキル

では、スポーツアナリストの仕事に必要なスキルはどのようなものがあるのでしょうか。
今回は3つ紹介します。

情報収集力

まずは分析をする前段階、情報を集める能力です。
情報が正しくなければ、分析した結果も正しくありません。ただデータを集めるのではなく、目的にあったデータを正しく、不足なく集め、しっかりと管理ができる能力が必要です。

分析力

集めたデータを正確に分析する能力も求められます。監督やコーチ、選手の“感覚”的な情報をより具体的に示せるのがデータです。
また、分析をするためには専用ツールや統計学の知識も求められます。

伝達力

例えば「勝利」を目的とした分析をした場合、分析から得られた結果を監督・コーチ・選手にしっかりと伝え理解してもらい、最終的には結果に基づいた対策を実行してもらう必要があります。
実行してもらうには、図や表にしてみるなど、より分かりやすく伝え、納得してもらえるような工夫も必要です。
伝える力や理解してもらえる力は必要不可欠といえるでしょう。

スポーツアナリストに向いている人

続いて、スポーツアナリストに向いている人の特徴を紹介します。
スポーツアナリストになりたいと考えている人は是非チェックしてください。

「なぜ？」を突き詰められる人

スポーツアナリストの仕事は、「なぜだろう？」という疑問が分析につながります。
例えば、同じように見えるパスでも、得点につながったAのパスとつながらなかったBのパスの違いは何か、絶対王者といわれるチームとそうではないチームの決定的な違いは何か？など、たくさんの「なぜ？」を突き詰められる人が向いているといわれています。

地道な作業が得意な人

先ほども述べたように、スポーツアナリストの仕事は情報を取得し、分析する仕事です。時には膨大な量を分析し、結果を導き出す必要があります。
正確さを高めるためには過去のデータの積み重ねも重要な要素です。日々、コツコツ積み重ねる作業、地道な作業が苦にならない方が向いているといえるでしょう。

スピードと正確のかね合わせ

スポーツアナリストの仕事は、時にスピードとの勝負が必要になります。
試合中、流れを見ながら戦術を決めていく際、スポーツアナリストが試合中に情報を取得しながら、リアルタイムで分析するデータは大きな判断材料となります。
途中交代をするかどうか、攻め方・守り方など、フィールドにいる選手の感覚とは別の材料です。
判断材料になるからこそ、スピードだけではなく、正確さも重要になります。

スポーツ経験も有利になる

スポーツアナリストは、各競技の専門家として道を極める場合が多く、そのスポーツを競技者として経験したことは大きく役立ちます。
各スポーツの専門用語やルールなどは、そのスポーツをしていたからこそ分かることです。
また、競技者のときに“感覚”で感じていたものをデータとして出してみる、“こういうデータが欲しかった”を実際に出すことができるというのは、経験者ならではの強みですし、選手や監督・コーチにとってもありがたいはずです。

スポーツアナリストの就職先

スポーツアナリストの具体的な就業先を紹介します。
近年、スポーツアナリストは仕事として注目されてきていますが、働ける先はあまり多くないのが現状です。

スポーツ系のデータ分析会社

スポーツ系のデータ分析ツールを開発、販売している会社や、チームや個人と契約を結び分析をサポートしている会社もあります。
企業により契約している選手・チームは様々なので、採用情報や企業情報はしっかりチェックするようにしましょう。

プロスポーツ団体

プロスポーツにアナリストとして就職する方法です。
ただ、プロスポーツチームとの契約に関しては募集枠が少なく、公に募集をされている機会はあまり多くありません。また、契約にあたっては年間契約の場合が多く、成果が残せなかった場合は1年での契約打ち切りなどもある、厳しい世界といえるでしょう。

アナリストと別の仕事を両立する

スポーツアナリストに限らず、スポーツに関する職は、その仕事の給与だけでは生活が厳しい場合もあります。
そういった場合は、スポーツアナリストと別の仕事を並行して行う、『デュアルキャリア』も検討しましょう。
スポーツアナリストと別の仕事を両立している方、日比敦史さんのインタビュー記事を公開しています。
日比さんがスポーツアナリストになった経緯、日比さんの考えるアナリストに向いている人の特徴、仕事との両立についてなどをお応えいただいています。
気になる方は是非チェックしてください。

まとめ

いかがでしたか？
スポーツアナリストに関する仕事内容や必要なスキル、向いている人、主な就職先について紹介しました。
スポーツを分析するスポーツアナリストの仕事は、スポーツを支える重要な役目を果たしていると言えます。
専門的な知識や考え方は必要になりますが、「スポーツに関わる仕事がしたい」「競技スポーツをより近くで支えたい」と考える人には向いている仕事だといえるでしょう。

スポーツ＝スポーツ業界だけじゃない

スポーツで培ったチカラは、スポーツ以外の分野でも十分に活かせることができます。
例えば、目標に向けて計画を立て、自ら進んでいく力や、コミュニケーション能力などは、スポーツ業界以外でも活躍できる要素のひとつです。
「自分にはスポーツ経験しかない」と悩んでいる方は、ぜひ他の業界にも目を向けてみましょう。
あなたが活躍できる選択肢はたくさんあるはずです。

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