スポーツトレーナーとは│仕事内容・活かせる資格などを紹介

スポーツトレーナーとは

スポーツトレーナーとは、スポーツ選手が最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、心身のコンディショニングを整え、常にサポートをする仕事です。
また、近年はアスリートだけではなく、生涯スポーツとして運動を続ける人が増えつつあるので、一般の方々を対象としたトレーナーの需要も高まっています。
対象者のスポーツレベルやトレーニング目的などを加味したうえで、その人に合ったトレーニングを提案する必要があり、自身の得意な競技だけではなく、幅広い知識なども必要になってくる仕事といえます。
そこで、今回はスポーツトレーナーの主な仕事や就業先、活かせる資格について紹介していきます。

主な仕事内容

今回はトレーナーの主な仕事を3つ紹介します。

運動能力やパフォーマンス向上のトレーニング指導

筋力、瞬発力、持久力など、対象者の持っている能力の向上を目的としたトレーニングプランを考えて提供します。
試合や大会などの目標がある場合は、目標に向けたトレーニングメニューを構築します。
競技特性はもちろん、対象者の現状の能力を把握したうえで、適切なトレーニングプログラムを組み、指導を行います。
対象者がメニューを実施する際はフォームなどをチェックし、正しい体の使い方ができているかなどもサポートをする仕事です。

けが予防や処置、リハビリなど

トレーナーは、けがを予防するためのストレッチ指導や、テーピングなども行います。
また、練習中や試合でけがをしてしまった場合のアイシングなどの応急処置も対応します。
大きなけが等でリハビリが必要になった際は、医師や理学療法士、作業療法士などと連携を取って復帰に向けたトレーニングメニューの提案、サポートなどを行います。

コンディショニング管理

対象者が最大パフォーマンスを発揮できるように、コンディショニング管理をすることもトレーナーの大切な仕事です。
日々の体調管理や、食事・睡眠などのアドバイスを提供します。また、心のケアとしてメンタルサポートなどを行う場合もあります。

活かせる資格

現在、日本でのスポーツトレーナー活動において国家資格はなく、必ず取らないといけない資格はありません。
しかしながら、専門知識がないと対象者に対して満足のいくサポートは提供できないため、民間資格を取得する場合が多くあります。
また、資格の有無は「その知識を保有している」という信頼の証にもつながるため、保有していない方に比べると有利に働く場合が多いです。
トレーナーを目指している場合は、自分に合った資格を積極的に取得するようにしましょう。

日本トレーニング指導者資格

特定非営利活動法人日本トレーニング指導者協会（JATI®）が認定している資格です。
JATI®認定トレーニング指導者®（通称：JATI-ATI）といわれています。
一般人からアスリートまで幅広い目的や対象に応じ て、科学的根拠に基づくトレーニング指導を行う専門 家の資格です。 国内外で約6,500名の認定者・会員が活動しています。（2021年3月現在）
引用：https://jati.jp/dl/download/ninteishikaku_2021_ver01.pdf

NSCA認定資格

NSCAとはストレングストレーニングとコンディショニングに関する国際的な教育団体として1978年に米国で設立されました。現在では世界78の国と地域において会員が活動しています。
NSCAの資格認定者数は、2021年6月現在、全世界で延べ55,000名を超えており、CSCS（認定ストレングス＆コンディショニングスペシャリスト）とNSCA-CPT（NSCA認定パーソナルトレーナー）は、日本語で受験することができます。
参考：https://www.nsca-japan.or.jp/exam/certification/

健康運動指導士・健康運動実践指導者

公益財団法人健康・体力づくり事業財団が認定している資格です。
健康・体力づくりの普及・啓発を目的として、調査・研究や、資格者の認定・養成を実施している団体です。
それぞれの特徴を確認し、自身に必要な資格を選択するようにしましょう。

健康運動指導士
保健医療関係者と連携しつつ、個々人の心身の状態に応じた、安全で効果的な運動を実施するための運動プログラムの作成および実践指導計画の調整等を行う役割を担う者をいいます。

健康運動実践指導者
医学的基礎知識、運動生理学の知識、健康づくりのための運動指導の知識・技能等を持ち、健康づくりを目的として作成された運動プログラムに基づいて実践指導を行うことができる者をいいます。

参考：https://www.health-net.or.jp/shikaku/

日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー

公益財団法人日本スポーツ協会が認定しているトレーナー資格です。
日本スポーツ協会とは、地域のスポーツ組織の基盤整備及び地域スポーツクラブの育成の支援、スポーツ指導者の育成、スポーツに関する普及啓発を図るための 広報、スポーツ振興の拠点となる施設の管理運営及び賃貸を実施している協会です。（参考：https://www.mext.go.jp/sports/content/20210318-sptsposeisy-00001355115.pdf）

公認スポーツ指導者制度に基づいた、スポーツ活動中の外傷・障害予防、コンディショニングやリコンディショニング、安全と健康管理 、医療資格者へ引き継ぐまでの救急対応という4つの役割に関する知識と実践する能力を活用し、 スポーツをする人の安全と安心を確保したうえで、パフォーマンスの回復や向上を支援するための資格です。

参考：https://www.japan-sports.or.jp/coach/tabid218.html）

医療系の資格も活かせる

民間資格だけではなく、以下の国家資格もトレーナー活動ではいかせることが可能です。
気になる方はぜひ取得方法をチェックしてみましょう。
・鍼灸師
・理学療法士
・あん摩マッサージ指圧師
・柔道整復師

スポーツトレーナーの就職先

では、実際にスポーツトレーナーの就職先はどのようなところがあるのでしょうか。

プロチームや実業団チームと契約

プロアスリートをサポートすることがメインの仕事になります。
例えば、Ｊリーグ（サッカー）やプロ野球球団、Ｂリーグ（バスケットボール）、Ｖリーグ（バレーボール）などがあげられます。
試合までのトレーニング計画やサポートはもちろん、試合中に起きたけがの応急処置なども行います。
ただ、プロスポーツチームとの契約に関しては募集枠が少なく、公に募集をされている機会はあまり多くありません。
また契約にあたっては年間契約の場合が多く、成果が残せなかった場合は1年での契約打ち切りなどもある、厳しい世界といえるでしょう。

アスリートや個人と個別契約

チームではなく、アスリート個人と契約を結ぶ場合もあります。ひとりのアスリートに対してトレーニングやサポートを提供してます。
その競技に対しての専門的な知識がより必要になってくる仕事です。また、一般の方を対象としたパーソナルトレーナー契約も近年増えてきています。

部活動や地域のチームと契約

プロアスリートではなく、地域のクラブや部活動にトレーナーとして契約する方法です。
各チームの目標に合わせたトレーニングメニューの提案やサポートが必要になります。
部活動や地域チームの場合、1チームだけでの報酬では生活が厳しい場合が多いため、複数チームの掛け持ちをするか、副業として活動している場合が多くあります。

フィットネスクラブに就職

健康増進を目的とした一般の方々を主な対象としているフィットネスクラブで働く選択肢です。
ダイエットやメタボ解消、筋力・持久力アップなどの目的に合わせたメニューを提案します。
トレーニング器具を利用した経験やスポーツ経験のある、体育会学生などを多く採用している場合が多いです。

まとめ

いかがでしたか？
スポーツトレーナーになるにあたって活かせる資格や具体的な就職先を紹介しました。
スポーツトレーナーは国家資格は必要ありませんが、利用者から信頼を得るためには資格があったほうが有利といえます。
とはいえ、資格は様々あるので、自分が目指している就職先に必要な資格を選択し、取得を目指していくようにしましょう。

スポーツ経験はスポーツ以外の分野でも活かせる

スポーツで培ったチカラは、スポーツ以外の分野でも十分に活かせることができます。
例えば、目標に向けて計画を立て、自ら進んでいく力や、コミュニケーション能力などは、スポーツ業界以外でも活躍できる要素のひとつです。

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